医療脱毛を説明する際に必ず出てくる「毛周期」という言葉。クリニックのホームページに「毛周期が大事」と書いてあったり、カウンセリングで「毛周期に合わせて施術します」と言われたりしますよね。
実際、私も患者さまにそのようなご説明をするのですが、「毛周期ってよく聞くけど、なんとなくしか分からないんですよね」と言われることがあります。
そこで今回は、医療脱毛とは切っても切れない関係の「毛周期」について詳しくご説明します!

毛はどうやって生えてくるの?

毛周期について説明する前に、まずは毛が生えるメカニズムから。医療脱毛を検討中のみなさまは「どうやったらムダ毛がなくせるのか」を考えていると思いますが、そもそも毛がどうやって生えてくるのかご存じですか?

毛はどうやって生えてくるの?

毛は毛根の一番底にある毛乳頭で作られます。毛乳頭は毛細血管とつながっていて、そこから栄養を取り入れます。すると、周囲にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返し、毛が作られるのです。はじめは細く短い状態ですが、細胞分裂によってどんどん成長し、太く長くなって皮膚の表面にあらわれます。

毛の成長過程

このように、毛が成長するには毛乳頭や毛母細胞が必要ということ。
それを破壊して毛が再び生えてこないようにするのが医療脱毛なのです!

毛周期ってなに?

毛が生えるメカニズムが分かったところで、いよいよ毛周期についてです。
腕やワキ、VIOなど体毛はどこまでも伸びるわけではありませんよね。
それは、毛が常に生え変わりを繰り返しているからなんです。

すべての毛は、細胞分裂によってどんどん伸びていき(成長期)、ある程度伸びたところで細胞分裂が終わり、毛が弱まって抜ける準備に入ります(退行期)。
その後、毛が抜け落ちて、次の毛を作り出すまでお休みし(休止期)、しばらくしてまた細胞分裂がはじまり、毛が作られます(成長期)。このサイクルが毛周期です。

毛周期ってなに?

成長期:毛母細胞の分裂が活発化して毛が成長する期間
退行期:毛の成長が止まり、毛が衰え、休止期へ向かう準備期間
休止期:毛が抜け落ちて、次の成長期が始まるまでの期間

私たちが目にしているのは成長して皮膚の外まで伸びてきた毛だけで、実は毛穴の中に伸び切っていない毛があったり、毛穴がお休みしていたりするわけです。

毛周期に合わせると医療脱毛が早く終わる理由

医療脱毛は、レーザーを照射して発毛組織を破壊し、再び毛が生えてこないようにする施術です。
レーザーは黒色に反応するため、メラニンを多く含む成長期の毛がターゲット。
退行期、休止期の毛に効果は期待できません

毛が生え変わっているといっても、すべての毛が一気になくなってしまうことはありませんよね。
それは毛の1本1本に毛周期があって、生え変わるタイミングが異なっているからで、医療脱毛のターゲットである成長期の毛は全体の20%ほどしかありません。
ですから、ほぼすべての毛を脱毛しようと思うと、およそ5回の施術が必要なのです。

また、早く終わらせたいために「1回目が終わったから、すぐ2回目!」と思っても、毛が育っていなかったり、成長期の毛が少なかったりするとレーザーの“ムダ打ち”になってしまいます。
そうすると回数ばかりがかさんで、それに見合った効果は得られません。

クリニックの患者さまにも「施術間隔を短くして早く終わらせることはできますか?」と聞かれることがありますが、急いでムダ打ちするより、毛周期に合わせて施術するほうが結果的に少ない回数・短期間で医療脱毛が完了するとお伝えしています!

ちなみに、施術間隔が長すぎても、ちょうどいいタイミングの毛を逃してしまい、予定回数を終えても毛が残ってしまうことがあるので注意してくださいね。

最適な施術間隔は?

では、実際にどれくらいの間隔で施術をすればいいのでしょうか?
一般的には、体毛は10〜12か月にかけて生え変わると言われていますが、厳密には部位によって毛周期は異なり、最適な施術間隔も部位ごとに違います。
以下は部位別のおすすめの施術間隔です。

部位別の最適な施術間隔

脱毛部位施術間隔
全身2~3カ月
1~2カ月
ワキ2~3カ月
VIO(Vライン、Iライン、Oライン)2~3カ月
腕・足1.5~2カ月
ひげ2~3カ月
部位別の最適な施術間隔はあくまでも目安としてご確認ください。毛質や毛量などにより変動します。

こちらはあくまでも目安です。毛周期は部位による違いだけでなく個人差もあります。
また、部位によってツルツルのお肌を目指すために必要な回数も異なります。必要な回数についてはこちらをご確認ください!

フェミークリニックの医療脱毛

医療脱毛と毛周期の関係についてご説明してきましたが、いかがでしたか?
できるだけ少ない回数、短い期間で完了するには、毛周期に合わせた施術が必要なことがお分かりいただけたと思います!

ただし、ここまでご紹介してきたのは一般的なお話。実際は、患者さまによって毛周期は異なり、施術を重ねることで毛周期も長くなっていきます。

医療脱毛を行っているクリニックの中には、部位ごとに施術間隔を固定しているところもあるようですが、より確実に効果を出すためには、回数に合わせた施術間隔の調整は欠かせません!自分で自分の毛周期は確認できませんから、毛周期にこだわった施術をしているクリニックを選ぶことが重要になりそうですね。

美容皮膚科 大阪梅田・心斎橋・天王寺フェミークリニックでは、患者さまお一人お一人の状態をしっかり把握し、適切な施術タイミングをご案内しています。
「効率よくしっかり脱毛したい」という方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください!

このページの監修医師

大阪梅田フェミークリニック 院長 井畑 峰紀
大阪医科大学医学部医学科 卒業後、大阪医科大学 形成外科教室 入局。大阪医科大学 助教(准)就任 美容クリニック非常勤勤務歴任。平成25年4月に梅田フェミークリニック院長に就任。
医学博士学位取得。日本形成外科学会 専門医。